繰り返し

単語や語根の繰り返しする用法について整理してみました。繰り返すことで”語根の意味を強調”する働きがあります。

形容詞

単語繰り返し (形容詞 + na + 形容詞)

リンカーでつないで単語を繰り返すことで意味を強めます

  • pagot na pagot とても疲れた
  • magandang-magandang とても美しい

以下は、辞書にも載ってる単語

  • tamang-tama とても正しい(100%正しい)
  • saktong-sakto とてもちょうど(理想的)
  • hinding-hindi とてもない(絶対にない)
  • lalong-lalo 特に

ちょっと別パターンかもしれないけど語根繰り返しの形容詞

  • kitang-kita 目立つ (kitaという形容詞はないのでちょっと別パターン)
  • tuluy-tuloy 終わりのない、絶え間ない
  • pare-pareho 似通った

疑似動詞も形容詞と同様なパターンだと思います。

  • gustong-gusto とても好き
  • kailangang-kailangan とても必要
  • kayang-kaya とても可能(本当にできる)
  • puwedeng-puwede とても可能(本当にできる)

参考

語根繰り返し

リンカーでつながず、語根をそのまま繰り返す場合があります。これも意味の強調です。

  • sira-sira 完全に壊れた

以下、辞書にも載ってる単語

  • dami-dami とてもたくさん
  • lahat-lahat 本当に全部

ka-語根繰り返し 強調

ka-ではじまり語根繰り返しで強調の形容詞になるようです

  • katawa-tawa とても面白い
  • karapat-dapat ふさわしい(dapatは形容詞ではないですが)

参考

pa-語根繰り返し 強調(たびたび、あちこちで)

pa-ではじまり語根繰り返しで、”たびたび”、”あちこちで”、という意味の形容詞(や副詞)になるようです。

参考

ma-語根繰り返し 緩和、弱化(ほどほどに *)

ma-からはじまる形容詞の語根を繰り返しでは、“ほどほどに”という意味になるようです。

  • magandang-ganda そこそこ美しい

以下、辞書にも載ってる単語

  • matagal-tagal 思ったより長くかかる
  • maya-maya すぐ後に (ma+語根x2とは違うパターンですが、単なる強調(かなり後に)じゃないパターンとして書いときます)

以下の解説によると、pretty、quite、ratherという訳があって、これらの英単語は”とても”の意味の場合もあるのですが、“そこそこ”、”思ったよりも”という意味もあります(prettyの様々な用法quiteの本当の意味とは)。

参考

For ma- adjectives:
ma- +rep2 – pretty, quite, rather…

Learning Tagalog – Adjectives with Syllable Repetition

(よく読んだら各種教科書にもちゃんと書いてた・・・)

シラブル繰り返し

ma-形容詞のシラブル繰り返しで複数形を表します

magandang babae 美しい女性 → magagandan (mga) babae 美しい女性たち

参考 Learning Tagalog – adjectives – plural adjectives

動詞

単語繰り返し (動詞 + nang + 動詞)

動詞 + nang + 動詞で、”繰り返し~する”、”~し続ける”という動詞を強調する意味になります。動詞の語根を繰り返す場合もあります。

  • naglakad siya nang laglakad. 彼女は歩き続けた
  • lakad siya nang lakad. (同上)

形容詞の繰り返しの場合はリンカーでしたが、動詞の場合はnangで単語をつなげます。

参考

WIKApedaia – Wastong gamit ng/nang → 動作を繰り返す: NANG

語根繰り返し

nangでつながず、単に語根を繰り返す場合は、以下のように強調とは異なるニュアンスになるようです。

ときどき、少し、あちこち (*)

次の場合は”ときどき行う”、”少し行う”、”あちこちで行う”という意味になるようです。上のnangで動詞を繰り返すときよりはやや弱め?の意味になるのでしょうか。

  • naglakad-lakad siya. 彼女はときどきあるいた or 少し歩いた or あちこち歩いた。

“少し歩いた”のと”あちこち歩い”たのでは意味が違うような気もするのですが・・・まぁとにかくそういうニュアンスのようです。

参考

言葉そのものだけが繰り返される場合は、逆に意味が軽減されソフトになることがあります。たとえば上に挙げたlakad(ラカッド=歩く)がlakad-lakad(ラカッド・ラカッド)となれば、楽しみながら歩くことだったり、そんなに一生懸命ではなく娯楽のためにリラックスして歩くことだったりします。

フィリピノ・ワールド 繰り返す言葉

形容詞の緩和表現とことなり、不足してる感じではないですが、強調がやや弱い感じ?

  • napag-isip-isip ko (Arkin – Swimming)
  • napag-isip-isip ko (再) (Kita Kita )
  • may love na umaaligid-aligid diyan そこに、あちこちただよっている愛があります (You Animal)
  • Mahirap ang mag-isa. At sa gabi’y hinahanap-hanap kita 一人でいるのは辛い。夜に君をちょくちょく探している (Hanggang Kailan / The Hows of US)
  • Pwede naman kami bumiyahe-byahe na lang 私たちは時々、旅行していい? (The Hows of US)

3人以上、3つ以上

他に、複数人(3人以上)の相互アクションを表す場合があります

  • nagkita sila. 彼らはお互いに会った
  • nagkita-kita sila. 彼ら(3人以上)はお互いに会った

参考

名詞

ka +シラブル繰り返し + 語根

語根ではなくシラブルの繰り返しですが、強調のようです。

kaを繰り返す(例: kakatapos)、語根の第一シラブルを繰り返す(例 katatapos)、両方の言い方があります。

参考

  • Busy ka sa kakalandi mo! 浮気しまくりで忙しかったのね
  • ako’y mukhang sabog na sa kaiisip ko sa iyo araw-araw 毎日僕は君のことを考え続けて僕はどうやらボロボロだよ
  • Sa kakatakot ng lola ko… おばあちゃんがいつも怖がらせた…
  • Natuyo na ang lalamunan ko sa kakasalita. 何度も言って、のどが乾いてしまったわ (ドラえもん35-61)

langを付けて、~したばかりという近完了の表現(例: kakatapo ko lang kumain)もこれ?

語根繰り返し + -an  ~ごっこ遊び

語根くりかえし + anで ~ごっと遊びという意味になるようです。

参考

言葉を繰り返して、最後に接尾辞の-anが付くと、「~のふりをすること」「ごっこ遊びをすること」の意味になります。たとえばbahay-bahayan(バハイ・バハヤン)と言えば、bahayは家ですから、「おままごと」の意味になります。

フィリピノ・ワールド
  • 文法入門 P55 重複後-名詞(真似事、偽装) pari-parian

その他

pag- ~した時 繰り返し

~した時をリンカーでつないで繰り返すと、”~したらすぐに”という”~した時を”を強調(?)する表現になるようです。

参考

その他繰り返し単語

その他繰り返し単語

  • bagay-bagay [名]状況、いろいろなもの
  • sama-sama [名][形] 協力(して)
  • lakad-lakad [名]そこらを歩くこと、たくさん歩くこと
  • ihing-ihi [形]とてもおしっこしたい(こういう”緊急に”の意味の強調もあり?)
  • ano-ano, saan-saan 疑問代名詞の繰り返しで複数。何と何、どことどこ
  • kami-kami
    • kami-kami na lang yung naglalaro pa minsan (Arkin)

その他の例

  • Wala namang silbi ang sining-sining na yan. その芸術芸術したものは何の役にも立たない(General Tuna) ちょっとバカにした感じの畳語表現

ハイフン

語根を繰り返す単語はハイフンでつなぎます。

  • laki-laki
  • tamang-tama (リンカーがつく単語もハイフンを入れる)

一方、単語自体の中で音が繰り返されているものについてはハイフンはいれません。

  • kilikili (×誤り kili-kili)

lakiはそれ自体で大きさという意味の単語や語根ですが、kiliという単語はなくてkilikili自体が一つの最小単語と考えられているのでハイフンがありません。

参考 WIKApeaia P9 (Facebook)

WIKIApediaによると、magangang-magandaにもハイフンが入ってる。たぶんリンカー付きでも繰り返し単語はハイフンを入れるのが正しい表現。ただ、たぶんnaリンカーの場合、pagot na pagotはリンカー入れない。(あと ang ganga ganda mo とかもリンカーつけるべきかな、本来?)

指示代名詞

“itong bahay na ito” というふうにitoが繰り返される場合があります。

この犬表現 (指示代名詞)

全般参考

その他参考

  • 文法入門 P53 重複後
  • Wikipedia – 畳語 : 繰り返す表現は日本語でもいろいろある

以上、繰り返しについて整理してみました。基本”強調”でいいと思うのですが、一部強調がほどほど(*のパターン)の場合も場合もあり、ちょっとモヤモヤします。

コメント