アバカダとPinoy English

月と曜日の復習をしていて外来語が Jueves → Huwebes というふうに文字や発音が置き換わるのなんでだっけ?と気になって調べてみました。

アバカダ

元々のタガログ語は、バイバインという文字で表記され、今のアルファベットより単純な(母音や子音の数が少ない)発音でした。

  • 母音は A・I・U の3つだけ
  • 子音は C・F・J・Q・V・X・Z の音はありませんでした。

母音が少なかったことで起こるlalaki⇔lalakeなどの iとe、uとoの音の交替 が起こります。

また、存在しない子音の外来語は文字が置き換えられて使われます。例えば、タガログ語ではfの音は元々ないので変わりにpを使います。コーヒーはスペイン語でcaféですがタガログ語ではkapeと置き換わって表記、発音されます。

フィリピンという国名も元々はスペインのFilipinasですが、はタガログ語ではPilipinasでリピナスと発音、表記します。なお英語でもPの文字で表記しますが発音はfの音です。

タガログ語スペイン語英語
kapecafécoffee
PilipinasFilipinasPhilippines

タガログ語のアルファベット表示はアバカダと呼ばれ結構最近1987年に導入されたものらしいです。

参考

Pinoy English

タガログ語母語者が間違えやすい主な発音(元々のタガログ語の音にはない発音)には以下のようなものがあります。

F→P

  • cofee  コピーとかになりがち。タガログ語だとkapeだし
  • Philippine 綴りはpだがfの音。pの音で発音しがち。

V→B

VとBは日本人も区別が苦手な音です。

  • very
  • November タガログ語ではNobyembre

TH→T、D

THも日本人も苦手な音。/θ/の音は日本人の場合は/s/に、フィリピン人だと/t/の音に変わりがちです。例えばThank youは以下のように言いがちです。

  • 日本人 ”ンキュー”
  • フィリピン人 ”ンキュー”

また/ð/は/d/の音になりがちです。

  • the ダ
  • father ファダー

このあたりを意識して発音するとピノイっぽい訛りになり、フィリピン人なりすましレベルが一つ上がります。

My father goes to the office

 パダァ      ダ オピス

発音以外に、例えばタガログ語では三人称単数のsiyaに性別がないので、her、hisの使い分けがあいまいだったりもします。

他にタガログ語の表現を直訳したような表現が使われます。

・Mauna na ako お先に → I’ll go ahead (普通の英語 I have to go.)
・Dadaan ako 寄ってくよ → I’ll pass by (普通の英語 I will drop by)

参考

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