最近までモヤモヤしていた文の語順について。
叙述文と特定文
タガログ語の一般的な文の語順は通常 述語+主語 という語順です。日本語や英語とは逆の語順です。
Maganda si Anna. アナは美しい (文型1 叙述文)
この語順を 主語 + 述語 と逆にすることができます。
Si Anna ang maganda. アナが美しい/美しいのはアナだ (文型2 特定文)
Sino ang maganda? 美しいのは誰?に対する回答などでこういう語順の文が使われます。
普通の語順と違うのは何かが強調されている、と考えることができます。特定文では “アナが美しい”の”アナ”が強調されています。
動詞の場合
動詞の場合の通常語順は以下のようになっています。
Kumain si Anna. アナは食べた
Kinain ni Anna ang tinapay. アナはパンを食べた
これを特定文にすると以下のようになります。
Si Anna ang kumain. 食べたのはアンだ (1)
Ang tinapay ang kinain ni Anna. アナが食べたのはパンだ (2)
(1)は Sino ang kumain? 食べたのは誰?に対する回答で”アン”を強調、
(2)は Ano ang kinain? アンが食べたのは何?に対する回答で”パン”を強調しています。
(ang tinapay の angはなくてもいいもの? the pan じゃなくて a pan な感じなら?)
例
- Ikaw ang malaya na. もう自由なのは君の方だ
- ako at ikaw lang ang nakakaalam. 知ることが出来るのは私とあなただけよ(can’t buy me love – e19)
何かを紹介する場合
自己紹介や、指さしてこれは~です、といった何かを紹介するときも特定文の語順になります。ただ、itoを強調しているとは考えずらいので、何かを紹介するときはこういう語順で言う習慣なのだと思いまs。
- Ito ang aking mata. これは私の目です
- ito pa ang sabaw これはスープ(おかわり)ですよ
他の例
他の語順が異なる例
- Ako ba nagpapapunta ng mga friends ko dito? 私はここに友達を来させてる? (The Hows of US) (対比的な強調?)
参考
「基本文①②③の区別」は比較的重要な学習事項と思われますが、私の場合は『大学のフィリピノ語』のp.75を参照することでようやく理解できました。
ニューエクスプレス フィリピノ語のレビューコメント
基本文①は『フィリピノ語文法入門』(p.20)では「叙述文」と呼ばれています。基本文②と③は『フィリピノ語文法入門』(p.24)の「特定文」にあたります。主部のANG形に特定のものが来れば基本文②、不特定のものが来れば基本文③ということになりますが『フィリピノ語文法入門』では両者をまとめて「特定文(同定文、一致文)」と呼んでいます。
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