タガログ語の単語でハイフン(-)がついてる単語があります。意味上の区切りでハイフンをつける場合が多いのですが、母音の前のハイフンはある/なしで発音も変わるので重要です。
ポイント
- 飾りじゃないのよ 母音の前のハイフンは
参考
- 大学のフィリピン語 P159
- WIKApedia – Nag-iba O Nagiba? (ハンドブックP6~7)
mag-aral
以下は、母音の前につくハイフンがつく単語の一例、mag-aralです。
mag-aral 勉強する (発音: マグ・ア・ラル)
この単語はマグ・ア・ラルと発音します。
仮にハイフンを取ると以下のように
magaral (発音:マ・ガ・ラル)
マ・ガ・ラルと発音することになります。(magaralという単語は存在しませんが)
そう!ハイフンあるなしで発音が変わるんです!
母音の前の声門閉鎖音
aralという単語は、母音aの前に声門閉鎖音がついています。
参考
- 文法モジュール – 声門閉鎖音
- 英語音声学上級「声門閉鎖音」とは? (Youtube)
綴り上は見えませんが、母音aの前に実は声門閉鎖音(ʔ←声門閉鎖音の記号)があって、この記号を含めて書くと “ʔaral” となります。声門閉鎖音は音を区切る発音です。ʔというアルファベット文字はないので、代わりにハイフン(-)で前の子音と区切って発音してくださいね~ということを表しています。
magʔaral → mag-aral
タガログ語の単語の母音で始まる単語は、ほとんど ʔ(声門閉鎖音)ではじまるらしいです。 (ʔではじまらない単語は何?)
mangisda / magiba
声門閉鎖音がない場合は綴りの通りに読みます。例えば、mangisdaは、マン・イスダではなくマ・ギスダと発音します。
- mangisda (mang-)[AF] 漁をする (発音: マ・ギ・ス・ダ)
また数は少ないですが、ハイフンありなしで同じ綴りの単語があります。
- mag-iba (mag-)[AF] 変わる (発音:マグ・イ・バ)
- magiba (ma-)[AF] 破壊する (発音:マ・イ・バ)
WIKApediaの資料に、母音の前にハイフンがある単語の解説があります。
なお、このハイフンがある/なしで発音が違うということを、私は長い間知りませんでした(ハイフンなしの場合、前の子音とつなげて発音するということを)。教科書にもちゃんと明記されているのですが、おそらくあまりにも当たり前すぎて数行ちょろっと書いてるだけです。
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