abotについてまとめてみました。
手渡す、届くという意味の言葉ですが、”達成”する、”時間に間に合う”という意味にも使われます。簡単なようで、ややこしい単語です。
語根
- abot [語根] 届く、達成する
手渡す
頻出の “手渡す” の意味で使われるabotについて
- mag-abot (mag-)[AF] 手渡す
- iabot (i-)[OF] ~を手渡す
- abutan (-an) [DF] ~に手渡す
- paki-abot / pa-abot 手渡してください
例えば食事中にテーブルの上の”醤油をとって”という場合は以下のように言えます
- mag-abot ka ng toyo (sa akin). 手渡してください、醤油を
- iabot mo ang toyo (sa akin). 醤油を手渡してください
- abutan mo ako ng toyo. 私に手渡してください、醤油を
- paki-abot ng toyo.
例2
- inabot ko na yung album アルバムを手渡した (Arkin)
届く
“届く”の意味で使われるabotについて
- umabot(-um-)[AF] 届く
- abutin(-in)[OF] ~に届く
- (abutan(-an)[DF] ~に届く)
“バスに届いた(間に合った)”と言う場合、以下のように言えると思います。
- umabot ako sa bus.
- inabot ko ang bus.
- (≒inabutan ko ang bus.)
この場合、abutanはabutinと同じ意味になりそうです。
例2
- bibili ako ng sariwang isda. baka waka na akong abutan. 新鮮な魚を買いに行く。たぶん届くものがないかもしれない(間に合わないかもしれない?) (can’t buy me love – e20)
届く(状況モード)
届くについては、~することができた、という意味の状況モードで使われることが多い気がします。
- maka-abot(maka-)[AF状況] 届くことができた < umabot(-um-)
- maabot(ma-)[OF状況] ~に届くことができた < abutin(-in)
“バスに届くことができた(間に合った)”という場合、以下のように言えると思います。
- naka-abot ako sa bus.
- naabot ko ang bus.
いろいろなabot
abotはこんな使われ方もするようです。
概念的に届いた
物理的に”手渡した”、”届いた”というのはイメージしやすいですが、概念的な
目標を達成した
締め切りに間に合った
というような場合にもabotが使われます。
TODO 例
届かれた
abutin(-in)の対象が人になって、何かに”届かれた”(追いつかれた)という表現もされます。
- inabot ako ng ulan. 雨に届かれた → 雨にふられた、雨がふった
- inabot ako ng gabi. 夜に届かれた → 夜遅くなった
- (= ginabi ako.)
なお、この場合 abutanもabutinとほぼ同じ意味で使われる感じのようです(?たぶん)
- inabutan ako ng ulan.
手を伸ばす
届いてなくても、手を伸ばすだけのabotもあるようです。求める、手を差し伸べるといった意味になるのでしょうか。
- umabot(-um-)[AF] 手を伸ばす
- abutin (-in)[OF] ~に手を伸ばす
辞書見ただけのなじみのない使い方で、例文はやめておきます。
この用法の場合は発音が上記のabotと異なり、アボッ!トという発音になるようです(?)。
以上、abotについてまとめてみました。
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