アンヘレスのゴーゴーバー嬢が主人公のフィリピン映画があると最近知り、見てみた感想
IMDbリンク https://www.imdb.com/title/tt19045536/
2022年リリース、タガログ語、18禁。
VikingやKandi Towerなど、アンヘレスの知ってる場所があちこち出てきて楽しめる。ただ、ストーリーや演出はちょっと微妙、映画サイトIMDbのユーザー評価は4.8点と低評価。
動画だが、”Moonlight Butterfly tagalog” などで検索すると野良動画がいくつか落ちてたので、それを視聴することができる(ただタガログ語で字幕なし)。また、アメリカのamazon.comのPrime Videoに英語字幕付きの動画があった(ただし購入に使うクレカの住所をアメリカに設定する必要あるぽい、ギフトカードは日本のクレカで買えるのでゴニョゴニョ・・・)
ストーリー(序盤)
以下ストーリーを簡単に紹介する。
主人公の女性はユーニス(Eunice)。病気の母親と弟と3人暮らし。大学を中退し、家族を養うためにゴーゴーバーで働いている設定。
映画はVikingからはじまる。ユーニスはここで働いている。
仕事を終え、帰途につくシーン。ウォーキングストリート。
ユーニス、家に帰るのかと思いきや、ウォーキングストリートを出たとこで、立ちんぼをはじめる。
ボロい車で来た下品な客を断り、次にあらわれた金持ちそうなイケメンアメリカ人の誘いに乗る。彼の名前はエリオット(Elliot)。のちに明らかになるが、彼の仕事はアメリカの諜報員(スパイ)という設定。
ユーニスは映画の中で3人の男と密接な関係、二股~三股状態になるが、そのうちの一人、本命彼氏(あるいは本命太客)がエリオットだ。
車でエリオットの家まで行き、セックスシーンがはじまるが、これが延々3分も続く。セックスシーンがあるのはいいけど、なぜこんな延々と続くんだこれ・・・日活ロマンポルノ?
セックスの後、ユーニスとエリオットはワインを飲みながら語り合う。
用語解説なやつ
ユーニス: 私はGROよ
エリオット: ああ、Guest Relations Officer
蝶をタガログ語でパルパロと言う。フィリピンパブスラングでは浮気者と言う意味もある
エリオット: 最初に君を見た時、君を何と呼んだか言ったか覚えてる?
ユーニス: ムーンライト・バタフライ(Moonlight butterfly)。そんなもの存在するの?
エリオット: うん。君だ。月の下の蝶 (paruparo sa liwanag ng buwan)
翌日、ユーニスは家に帰る。
母親の病院代、弟の学費、さらに親友のグレース(Grace)にお金を貸してあげる。
次のシーンで、ユーニスのフィリピン人ボーイフレンドのロイ(Roy)が登場。ロイは警察学校?に通っていて、彼の学費はユーニスが援助している。
なお、ロイはもともとホストクラブで働いていて、今はそれをやめて学校に通っている。前職のホストクラブの経歴のためか、ユーニスの家族や知人からのロイの評判は悪い。
金持ちアメリカ人のエリオットが現実的な本命彼氏とすると、フィリピン人のロイは真実の愛的な本命彼氏(少なくともユーニス側から見ると)。バー嬢の彼氏がヒモというあるある状況だ。
このロイとエリオットの二股状態でしばらく物語は進んでいく。
数日後、エリオットとユーニスがあるコンドミニアムを訪れる。ここはKandi Towerですね。
エリオットはユーニスをここに住まわせる。
エリオットのプロポーズというか囲いたいオファー。お金持ちだから病気のお母さんも含め全部まかせろと。男前!
ユーニス: あなたは私が仕事をやめて、主婦みたいなのをさせたいの?
エリオット: ああ。
ユーニス:でも、私は家族の稼ぎ手なのよ。
エリオット:俺は独身で金もある。子供もいない。俺は君と君の家族すべてを面倒見ることができる。
ただこの時点では、ユーニスはそのまま受け入れず、お試し期間をもうけましょう的な話になる。
ユーニス: 私は自分の仕事が誇れるものでないことは知ってるわ。でも私は自分自身でお金を稼げぎたいの。
エリオット: つまり、ノー?
ユーニス: ノー。たぶん私たち何か譲歩しあえるわね
この後、ユーニスは職場、ゴーゴーバーでママさんに相談する。出勤日を週数日に減らして、バーファインもなしにしたいと。
彼氏がいるのでバーファインなし嬢パターンはこうやって作られるわけだ。
ストーリー(ネタバレ)
ここまで読んで、映画がおもしろそうだと思った人は、この先は読まずに映画を見てほしい。
(注意:以下、ネタバレ)
あれこれあって、再びバーのシーン。
登場するのはユーニスのバーでの一番の友人嬢、名前忘れた。
客2人に誘われて3Pをすることになるが、3Pの最中にクレイジーな客に殺されてしまう。実はこの映画、主要登場人物はどんどん不幸に見舞われ、ほとんど死んでしまうが、最初に死ぬのがこの子。
- この2人の客のうちの一人、右側がハビブ(Habib)で、テロリストという設定
この後、エリオット(アメリカ人本命彼氏)が任務で外国に行って消息不明になった後、テロリストの仲間のハビブ(Habib)が金に困ったユーニスの前に現れて次のパトロンになる。金持ちだが、すごく嫉妬深く、独占欲が強いという設定でもある。”もし浮気したら殺すぞ”とユーニスを脅す。
途中突然、弟のダリオ(Dario)の話になる。友達(男)が突然ゲイをカミングアウトして抱き着いてくる。断って撃退したが、ゲイの友人は部屋で首をつって、救急病院に運ばれてしまう。奇跡的に助かる。この話本編に全く関係ない? と、思ったけど後で弟が話に出てくるので、弟印象薄すぎるので入れた小話かな。
その後、いろいろあって、ロイ(本命フィリピン人彼氏)とはお別れになる。ロイからユーニスは、”おまえの不貞が許せない”といって別れを告げられる。しかし後にわかるが、ロイはグレース(ユーニスの親友)と出来て、故郷のディポログ(Dipolog)に帰っていた。
ユーニスはわざわざディポログに行って、お前らふざけんなよと言う。ディポログってでもミンダナオっぽいけど、飛行機で行ったのかな・・・
なお、その後テロで、この2人は死んでしまうという話に。
ディポログから帰ると、今度は母親が急死。
あれこれあって、消息不明だったエリオットが帰国。実はエリオットはテロリストのハビブを追っていた。ユーニスは、親友2人と元彼を殺したハビブに復讐したい、とエリオットに協力。
物語はクライマックスへ。ハビブはダリオ(ユーニスの弟)を誘拐して、ユーニスに一人で部屋に来いと電話、ユーニスはのこのこ部屋に行く。
ハビブは部屋でユーニスに襲いかかるが、金玉蹴られて撃沈、ダリオと逃げられる。運よく(ユーニスには運悪く)テロリスト仲間がやってきて、弟はぎり逃げるが、ユーニスだけ部屋に連れ戻される。
ユーニスは手をテープでしばられて部屋に監禁される。が、しばり方があまくて簡単にほどけてしまう。ヒバブは一対一で女に負けるし、ロープの縛りもあまいし、本当に使えない男のようだ。
テロリストたちが部屋の外でミーティングしてる間に、ユーニスは部屋にあった爆弾を腹にまきつけハビブたちテロリスト集団を巻き込み自爆。爆発の直前にエリオットに電話して”愛してる”と。
で爆発
この後すぐにエンドロールに。
なかなか意外性だけはあるラストかもしれないが、なんじゃこりゃという終わり方。漫画太郎ならありだけど・・・
ふりかえってみると、主要登場人物はほとんど死んでる。
- 主人公(ユーニス):爆死
- 母親:病死
- 弟(ダリオ):生存
- エリオット:生存
- ヒバブ:爆死
- ロイ:テロの犠牲
- グレース:テロの犠牲
- バーの親友:3P殺人
以上、ストーリーを駆け足で追ってみた。
お話は微妙だったが、バー嬢の主人公がフィリピン人彼氏、外国人彼氏と二股しながら家族を養うあるあるな話はうまく描けているかもしれない。
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