最近スペイン語を勉強しはじめたのだが、あれ?スペイン語ってタガログ語に似てるね、と思ったメモ
タガログ語とスペイン語は似てる
例えば、タガログ語で”こんにちわ”を意味する Kumusta? (クムスタ) と言う言葉があるが、これはスペイン語では ¿Como esta? (コモエスタ≒クムスタ)で、同じ意味だ。
同じ言葉
タガログ語にはスペイン語と同じ単語がたくさんある。例えば以下のようなものだ。
「タガログ語日常会話」にあるスペイン語系単語の一部。( )内はスペイン語
baso(vaso)、 gusto(querer)、telepono(teléfono)、puwede(puede)、 oras(horas)、pebrero(febrero)、 yelo(hielo)、 kuwarto(cuarto)、 hardin(jardín)、 kalye(calle)、 cerbesa(cerveza)、asul(azul) 、berde(verde)、kotse(coche)、 kutsara(cuchara)、tinidor(tenedor)、 selyo(sello)、 apelydo(apellido)、estudiyante(estudiante)
家具や料理系の言葉をはじめ、かなりのタガログ語単語がスペイン語由来だ。他にも、 イス silla (silya)、皿 plato (plato)、トイレ banyo(baño)、ベッド kama (cama)、台所 kusina(cocina)、仕事 trabaho(trabajo)、旅行 biyahe(viaje)、歌(う) kanta(cantar)、閉める sara(cerrar)、、、たくさんある
その他、同じ言葉だと思うが微妙に意味が違うものでこんなのもある。カッコ内がスペイン語。siguro たぶん(seguro 確実な、安全な)、siyempre もちろん(siempre いつも)、almusal 朝食(almuerzo 昼食) 。ちょっと怪しい?
地名、人名
地名や人名はスペイン語っぽい言葉がよく使われている。San Migel(サンミゲル)とかNueva Ecija(ヌエバシーア)とかはスペイン語的な名前。
引用 フィリピンの言語の種類~【最低限】押さえておきたい言葉の諸知識 #スペイン語
地名にはスペイン語の(っぽい)地名が多いです。
サン・~とか
エル・~とか地名は英語読みじゃなくてスペイン語読みになるものが多い。
国名の”フィリピン”も、フェリペ2世から来てるのでスペイン語由来。
人名もスペイン系が多い。
男性 フェルナンド、エミリオ、ミゲル、フロレンティーノ、グレゴリオ
女性 マリア、イザベル、ロザリンダ、アポリナリオ
あと数字も半分スペイン語。タガログ語の数の数え方は、タガログ数字(isa、dalawa、tatlo…)とスペイン数字(uno、dos、tres…)の2パターンがあるのだが、スペイン数字も現在も使われている。例えばお金はスペイン数字で言うことが多い。
フィリピンはスペインに300年以上統治されていた。
なぜこんなにたくさんの言葉が同じかというと、フィリピンはスペインの植民地として支配されていたから。1521年、マゼランがフィリピンにやってきた後、植民地として支配された、その期間300年以上。その間にタガログ語は多くのスペイン語の言葉を取り入れることになった。
参考 https://www.y-history.net/appendix/wh0901-039.html
なお、スペイン統治の後は、1898年西南戦争でアメリカ統治→1942年日本が占領→1946年大戦後独立という流れ。
ほんの100年ちょい前まではスペインの支配下だったこともあり、年配のフィリピン人の方の中にはスペイン語を話せる人もいるらしい。
あとフィリピンのスペイン語として、ミンダナオの一部で話されるチャバカノ語という、スペイン語が元になった珍しい言語があるらしい。
タガログ語とスペイン語
今更だが、自分の頭の整理と忘備録としてスペイン語、タガログ語とは~、さらにそれぞれの言語の学習難易度についてメモしてみる。
スペイン語
スペイン語はもともとはヨーロッパの一国家スペインの言語だったが、15世紀~17世紀中の大航海時代に世界中に広まった。特に中南米の多くの国ではスペイン語が話されている。話者数は約5億7千万人。以下青と赤を合わせた場所が中南米でスペイン語が話されている国。
私がスペイン語を勉強するきっかけになったのも、ラテン美女とやりたい中南米を旅行してみたいと思ったからだ。
なおアメリカ国内でも移民の流入、移民の2世3世の増加(出生率は移民の方が高い)でスペイン語話者数がすごい勢いで増加中。
タガログ語
タガログ語はもともとは南ルソン中心(マニラ近辺)で話されるフィリピンの一言語だったが、フィリピンの公用語として採用され、フィリピン全土で使われている。フィリピン国内のローカル向けのTVや映画などはタガログ語の音声で放送される。タガログ語話者は約7000万人(なお、フィリピンの人口1億人。人口減少の日本語話者をそのうち上回るんじゃないだろうか?知らんけど)。
引用 https://sites.google.com/site/wikangpilipino/
なお、フィリピン人は世界各国に出稼ぎに出ているので、あちこちの国でタガログ語の会話を聞くこともある。
習得難易度
スペイン語もタガログ語も(ある程度英語も話せる)日本人にとってはどちらも難易度中の言語だと思われる。
参考 https://tabippo.net/worldlanguages/
スペイン語 難易度中
スペイン語は綴りがアルファベット。一部英語とは違う付属記号(á、ñなど)があるが、ほぼ英語と同じ。発音は日本語と同じく子音と母音を組み合わせて発音されるので聞き取りやすい(まだ映画やTVを聞き取れる段階でなく実感できてないがそうらしい)。文法はかなり英語に近いと思う。面倒なのは動詞の活用。現在形、線過去、点過去、未来、、、他にも時制がいくつもあり、さらに直接法、接続法といった使い方でいちいち活用が異なる。その上、不規則動詞もかなりある。動詞の活用は鬼門である。
タガログ語 難易度中
タガログ語も綴りがアルファベットで、タイ語やベトナム語などのふにゃふにゃした謎の文字に比べてとっつきやすい。声調といったものもなく、発音、リスニングの難易度も高くない。文法は主語と動詞の語順が英語とは逆だったり、代名詞や小辞など短い言葉を先に先に言う作法など、戸惑いはするがそれほど難しくもないと思う。面倒なのは動詞の活用で、フォーカスによって動詞が何パターンにも変化する。例えば、私は食べた(kumain ako)、肉を食べた(kinain ko ang karne)、で”食べる”という動詞のタイプが変化する。
まとめ
以上、タガログ語とスペイン語について書いてみた。
コメント
私もタガログ語やまれーしあごにとても興味があります。面白いコメントがよかった。
私もスペイン語勉強中です。ある日バスの中でスペイン語らしい言葉で話してる二人の東洋人に話しかけたらタガログ語だったらしく全然通じなかった経験があります。