前回フィリピンに滞在したときに、PayMaya、GCashそれぞれのスマフォアプリの導入、本人確認、デビッドカード発行までやったみた忘備録
PayMayaとGCash-フィリピンの電子マネー
PayaMayaとGCashはフィリピンの電子マネーサービスだ。PayMayaはSmart、GCashはGlobeの子会社がそれぞれ運営している。*1
スマフォにアプリをインストールして、あらかじめ入金しておくと、お店でのお買い物をQR決済で行うことができる。
また本人確認を行うことで他ユーザへの送金したり、デビッドカードを作りATMから出金することもできる。公式Webサイトは以下。
https://www.paymaya.com PayMaya-Smart系
https://www.gcash.com GCash-Globe系
基本機能の利用
インストール
利用するには、まずスマフォにアプリをインストールする。Google Play(Android)かApp Store(iPhone)でアプリを探しインストールする。
PayMayaのインストール元 Android / iPhone
GCashのインストール元 Android / iPhone
利用にはフィリピンの携帯番号が必要になる。現在はSmartでもGlobeでもどちらの番号でも登録することが可能(以前はGCashはGlobeの番号だけだったが、今はどちらでも登録可能)。
セキュリティーで、PayMayaは8桁以上の英数字のパスワード、GCashは4桁のPIN数字を利用する。スマフォアプリにログインするときに、毎回これらを入力する(PayMayaは設定で指紋認証等でログイン可)。
入金
入金はいろんな方法があるが、セブンイレブンで入金するのが簡単だ。
PayMayaの場合、アプリからAdd Money→7-Elevenを選び金額を入力すると、スマフォの画面上にバーコードが出るのでそれをレジに持っていき、お金を払うと入金できる(以下のCLiQQ端末を操作する必要がなくて簡単)。
GCashもアプリのCash-In→7-Elevenから同様のことができると思われるが、ずっとエラーで使えなかった。とりあえず、お店に置いてあるCLiQQ端末(あるいはスマフォのCLiQQアプリ)を使って入金することができる。
実店舗での買い物 (QRコード決済)
以下のようなQRコードを置いてあるお店では、支払いをすることが可能だ。QRコードを読み込んだ後に金額を入力して送信。
私はNational Book Storeの買い物で2回使っただけ。次回フィリピンに行った時はもうちょっと機会を見つけて使ってみようと思う。
なお、QR決済可能な店舗数は、先発のGCashの方がPayMayaより多いらしい。*2
携帯SIMへのロード
フィリピンSIMへのロードを簡単に行うことができる。Smart、Globeどちらの携帯SIMにでもロードすることが可能。割引率は現在5%になっている。
PayMayaでは、メニューのSHOP(→Mobile)を選択する。最初から表示価格から5%引きの価格が表示されている。一覧の上の方にはSmartのロードしかないが、下の方にスクロールするとGlobeもある。
一方、GCashの場合はメニューのBuy Loadを選択する。SIMロード先の電話番号を選択したあと、ロードしたい金額を入力する。まさか割引ないの?と最初思ったが、購入後すぐに5%分がrebateという形でキャッシュバックされてくる(キャッシュバックはGCash→globeのみでsmart宛は多分キャッシュバックなし 参考)。
また金額を指定してのロードの他に、直接プロモ(GoSurf、AllOutSurfなど)を選択することも可能。金額をロードしてスマフォ上でSMSでプロモを購入という2度手間が省けて楽だ。プロモのSMSのキーワードも忘れやすいし。
自分以外の携帯SIMの番号を指定することも可能。SMSでパサロードを行うより、断然使いやすい。PayMaya、GCashアプリは日本でも使えるので、日本にいながらフィリピンにいるピーナの携帯にロードすることも可能だ。
なお、携帯SIMへのロードは現在Grabが割引6%なので、特に短期旅行者は他に使う機会も多いGrabを使った方がいいかもしれない。
本人確認後
本人確認
本人認証を行うと、機能制限が解除され、他人への送金、バーチャル or 物理的なデビッドカードの作成などを行うことができる。本人確認のプロセスは、Account Verification、Know Your Customer (KYC)などと呼ばれる。
本人確認はお店で行う方法とオンラインで行う方法があるが、私はオンラインで行った。PayMayaの本人確認はアプリ上からビデオ通話(英語)を行う必要があり、GCashのより難易度が高いと思った。
本人確認書類が必要だが、たしかパスポートで両方いけた(と思う)。
TODO 本人確認で住所の入力が必要だったと思うが、住所確認用の何か提示とかあったか忘れた。私はアパートを借りていてそこの住所を入れたが、短期旅行者でもホテルの住所で本人確認可能か?
PayMaya (Account Upgrade)
PayMayaの本人確認は、アプリの”Upgrade for Free”から行う。
PayMayaの本人確認はビデオ通話で担当者と話して行うステップがあった。日本語は通じないので英語での会話となり、緊張した。
細かい手順は忘れてしまったが、電話番号、住所を聞かれたり、パスポート見せてとのステップがあった。(ビデオ通話を行う)一台のスマホだけだと見にくいので、必要な情報は書き出すか、別のパソコンなどで見れるようにしておいた方がよいと思う。
また、「本人確認書類(パスポート)を見せて」のところでは、フロントカメラをバックカメラに切り替えてカメラで映してね、と指示される場面があり(画面上の切り替えボタンをタップとかだったかな?)、そこで少し焦った。
あとインタビュー完了したのに間違えてreviewみたいなボタン押したら画面がもどってしまい、大丈夫だろうかと思ったが、すぐにアップグレード完了したメッセージが送られてきて事なきを得た。
GCash (Verification)
GCashの本人確認もオンラインで行うことができる。細かい手順を忘れてしまったが(アプリ上のNot yet verifiedボタンを押してはじめる?)、必要な情報を入力し、本人確認書類の画像をアップロードするだけなので、(入力は手間だが)PayMayaと比べて簡単だった。
他ユーザへの送金
PayMayaから他のPayMayaユーザー、GCashから他のGCashユーザーへ簡単に送金を行うことができる*3。送金手数料はかからない*4。
PayMaya FAQ → Can I send money to another PayMaya user?
私がはじめてPayMayaを使うきっかけになったのは、スカイプで個人レッスンを受けているフィリピン人の英語(タガログ語)の先生へのレッスン料金の支払いだった。何度かPayMayaで送金を行った。GCashの方は実際に送金が必要になった場面はないが、知り合いのピーナにアプリをインストールさせて送金ができることは試してみた。
なお送金できる額には上限があり、PayMayaもGCashは月10万ペソまで。少額送金なら十分な額だが、多額の送金を行うのには向かない(後述 送金上限)。
バーチャルデビッドカード
ネットで使えるバーチャルデビッドカードを作成し、オンライン決済に利用することが可能だ。私はアプリ上でバーチャルカード(PayMayaのSmartバーチャルMasterカード、GCashのAmerican Express Virtual Payカード)の作成はやってみたが、機会がなくてほとんど使っていない。試していないが、Lazadaなどのオンラインショップで利用すると、15%20%などの割引があってお得らしい。
なお、このバーチャルカードは、オンライン決済でのみ利用できるデビッドカードで、ATMからお金を引き出すには次の物理的なデビッドカードを入手する必要がある。
デビッドカード(ATMカード)
物理的な(手で触れる)デビッドカードを発行することができる。デビッドカードで店舗での買い物に利用したり、ATMから現金を出金することが可能だ。カード発行代金は150ペソ。ATMから出金する場合の手数料はPayMayaカード15ペソ、GCashカード20ペソ。
デビッドカードはオンラインで注文して郵送してもらうか、実際の店舗に行って直接購入することができる。私は直接お店に行って購入した。
PayMayaカード
PayMayaのデビッドカードはPayMayaカード、PayWaveカードなどと呼ばれる。私はSM Store Business Servicesで入手した。最初、SMクラークに行ったが在庫がなくて、SMパンパンガまで行って入手した。PayMayaカードの入手経験については以下の記事に書いた。
購入時に特に本人確認書類は求められなかった。カードを購入した後、アプリ上で自分でPayMayaカードを登録する。ここで決めた6桁のPINをATMで出金するとのPINとして使う。ATMでの出金は手数料15ペソがかかる。
GCashカード
GCashのデビッドカードは、SM Clark 2階のGlobe Storeで在庫があって入手できた。
ついでにGCash(Globeの電子マネー)も使ってみた。SM clarkでGCashデビットカードをゲット pic.twitter.com/01Sys4se2X
— アヘアヘアソヘ (@tagayshin2) March 12, 2019
GCashカードは登録までスタッフがやってくれた(PayMayaカードの場合、カードを渡されて後は自分でやる流れだったが)。たしか本人確認書類を求められた。
(2020/2追記 久々に友人連れて行ったら、今はカード置いてない言われた。オンラインでやれと?)
ATMでの出金のPINはGCashアプリにログインするときと同じPIN番号。ATMの引き出し手数料は20ペソ。
国際送金での入金
入金は国際送金サービスを利用することも可能だ。私が使ったことがあるサービスでは、トランスファーワイズがPayMaya、GCash宛に送金が可能だった。
参考 モバイルマネー(Paymaya、GCash)でフィリピンへ送金
送金は入金確認の後、5分程度で着金して超早い。送金したお金は、フィリピン側でPayMayaやGCashのデビッドカードでATMから出金することができる。
その他
以上、最近話題?のPayMayaとGCashを使ってみた。次回フィリピンに行った時にももう少し使ってみたいと思う。
送金上限
日本人の感覚からすると上限が少なめで、大金の移動には使えない。
PayMaya: 本人確認済みの場合、月トータル10万ペソまで入金、送金可能。日に5回、月に30回まで送金可能。
Is there a limit for the transactions? (PayMaya)
GCash : 本人確認済みの場合、月トータル10万ペソまで入金、送金可能。ATM引き出しは日に2万ペソまで。
What are my Wallet and Transaction Limits? (GCash)
参考
公式WebサイトやFAQに基本的なことはたいていのことは書いてある
以下のサイトはやり方一覧が簡潔によくまとまってる気がする
How to Use Paymaya App: A Complete Guide for Newbies | MoneyMax.ph
A Handy Guide to Using the GCash App | MoneyMax.ph
日本語情報では以下のサイトが参考になった。
デビットカードの代わりにもなる!?PayMayaについてまとめてみた!! | MyPh.Fun
マニラでお財布ケータイ②:PayMayaも始まったよ! | 夢追い人のヨメ in マニラ
G-cash | フィリピン起業日記2 ★詳しい
その他
脚注
*1.^ PayMayaを運営しているのはPayMaya Philippines(←Voyager ←Smart Communications ←PLDT / 矢印は資本関係を表す、A←B:AはBの子会社 参考 参考 )。GCashを運営しているのGlobe Telecomのフィンテック子会社Mynt。Alaya Corporation、Ant Financial(アリババ系)も資本参加している 参考 参考 参考 )。
*2.^ GCashがはじまったのが2012年、PayMayaが始まったのが2015年で、GCashの方が先発。ユーザー数も、現在QR決済が利用できる店舗も現状、GCashの方が多い( 参考 Coins.ph, GCash, GrabPay, PayMaya: Who’s leading the mobile payments war in PH?)。
*3.^ PayMaya同士、GCash同士の他に、PayMaya⇔GCash間の送金も可能(参考 How to Transfer Cash from Paymaya to GCash ただしGcash→PayMayaはけっこう手数料高い)。であったが、先日送金できなくなるってお知らせがきてた。今はできないかも( 参考 ) (2020/4追記 現在はこの方法で可能→How to Send Money From GCash to PayMaya (and Vice Versa) PayMaya→GCash送金の場合のBank名はG-Xchange, Inc. でなく GCash)
*4.^ GCash→GCashの送金では手数料かかるって書いてるサイトがある→0~2%?( 参考 )。今は無料だと思うんだけど( 参考 )、、私はgcashは超少額(500ペソとか)の送金しか試したことなくて、あまり自信がない。
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